初期の作品には背景を説明する細かい描写が多すぎてちょっとゲンナリして読み飛ばすページが多いけれど、だんだん洗練されてきた印象。「太陽に魅せられた花嫁」は秀逸です。

ジュリー・ガーウッド
心うち砕かれて
(中村三千恵 訳)
villagebooks1
2002年
酷暑の教会懺悔室で不気味な告白を受けたヒロインの兄。親友でFBI捜査官のヒーローに妹のボディガードを依頼した。恋人を演じて潜入捜査に乗り出すが_
「それなりの訓練を積んでいる」
狭い町の近所の老人、保安官、不動産屋とこまごました描写が面倒くさい。思った通りのヤツが犯人だったし、最初の怖い描写からは拍子抜け。恋に落ちるシーンも?イマイチ

ジュリー・ガーウッド
魔性の女がほほえむとき
(鈴木美朋 訳)
villagebooks2
2004年
サイコパスの母親に捨てられ叔母に育てられたヒロインはFBI職員に。待ち合わせたリゾートスパに叔母が現れず、行方を探しているところに元海兵隊のヒーローと出会い行動を共にすることになる。
(元海兵隊員×FBI職員)
「わたしは根っからのチーム・プレーヤーなのよ」
捜査官ではないけど頭の回転がよくて芯の強いヒロイン。過酷な逃亡シーンも彼女なら乗り切れる。それよりもこの魔性の女にはちゃんと罰を受けさせられるのか、心配になってしまう。まったく男どもったら!

ジュリー・ガーウッド
精霊が愛したプリンセス
(鈴木美朋 訳)
villagebooks3
2006年
幼い頃母と死に別れ、インディアンの娘として育てられたヒロイン。父への復讐を果たすため母の祖国へ帰ってきた。 (侯爵×伯爵孫娘)
「おれに腹をたてるたびに髪を切っていたら、ひと月もしないうちにはげてしまうぞ。まちがいない」
英語になじまないヒロインとのトンチンカンな会話におもわず笑ってしまう。でもこのヒロインは強くてまっすぐで愛情深くてとてもカワイイ。

ジュリー・ガーウッド
太陽に魅せられた花嫁
(鈴木美朋 訳)
villagebooks5
2007年
イングランドの貴族の娘がスコットランドの辺境の領主との結婚を命じられる。異郷の地での人生を歩み始めたヒロインだが_ (スコットランド領主×貴族娘)
「おまえがだれのものか、思い出させるためだ」
きゃん(恥)
尊大で力強いヒーローも魅力だけどなんたってヒロインがイイ。たくましくて行動力があってそして愛情深い。 彼女の突飛な行動もがっちり受け止めてくれるヒーローがステキ。 再読必須。

ジュリー・ガーウッド
銀色の狼に魅入られて
(細田利江子 訳)
villagebooks22
2014年
敵の城館に囚われたヒーローを助けたのは、宿敵の妹だった。彼女は残虐な兄から逃げ出すつもりでいた。 (イングランド領主×宿敵の妹)
「いつも大声を出すのはきみのほうじゃないか。」
そうなのよ
ヒロインが例のごとく"天然"なのでいろんな騒動が勃発するけれど、明るくてかわいくてなんだか憎めないのでヒーローだけでなく周りがみんなメロメロに。 彼との会話が常に少しずれていても愛があればダイジョウブ。 再読必須。

ジュリー・ガーウッド
最後の朝が来る前に
(鈴木美朋 訳)
villagebooks24
2015年
映画学校の卒業制作に没頭していたヒロインが襲撃される。事件に巻き込まれたらしい。ボディガードを引き受けたのはFBI捜査官だった。
(FBI捜査官×学生)
「成績をつけてやろうか?」
ヒロインが学生だからしょうがないかもしれないけど、なんか無防備すぎて危なっかしい。それをかわいく思うのってドウヨ。なんかズルくないか? 敵も気持ちが悪くて。
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